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M1 紫の糸 ~光を~ La Lumière

M2Prisoner

M3  ホ・ン・ネ Real intention

M4 夕映え It was good die in loneliness

M5 幻華 Distractionof Ω 

 M6 体が風になるまで Return Me!

ボーナストラック:μμタンバリン(アレンジ&プログラミング:Team S)


Vo    Nachiko

Dr    :そうる透

Bass   :渡辺建

Bass   :和佐田達彦

G      :田川ヒロアキ

G   :竹内亨規

Key    :河野啓三

Key    :河本慎一

Vi    :武藤祐生

和太鼓 :響道宴


Mix :岡野高史

All Music&lyrics:舘岡奈智子

All Produce&arr.:そうる透

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La Lumière 

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ちょっとした裏話

5月24日の私の朗読ライヴについて
そうる透氏がブログで発表したので、
私は まだ先だと思っていたけれど
何故 そこに至ったのかを
書こうかと思う。

語ると長くなるので何から
書いたらいいのか
わからないが何となく
伝わればいいかな なんて思う。

私は ずっと読書癖があった。

文学と音楽の世界は無限で
限りなく大きな空間へと
私を導くものであった。

ある意味 雑食系だったと思う。

そんな中でも文学の世界では
日本でビジュアル化できない
文字の世界として何人もの作家に
出逢った。

これは私の頭の中でビジュアル化
できなかったという意味だ。

つまり音にするには難しかった
ということなのだけれど。

たとえば なだいなだ、澁澤龍彦
坂口安吾、中原中也…

竹久夢二など凄いなぁと
思いながらも音源化するのに
悩んだ。

そんな事を考えて悶々としている
最中 私は雑誌『遊』というのに
出逢った。

当時『ユリイカ』とか買って
読んでいたので
面白いと思った。

『21世紀精神』というのも出て
いて私は夢中になった。

そこで松岡正剛という人を知る。


雑誌『遊』とは
1971年〜1982年まで創刊
されていた雑誌で
松岡正剛が工作舎編集長として
設立し創刊されたものだ。

「オブジェマガジン」と称し、
あらゆるジャンルを融合し
超越した独自のスタイルは
日本のアート・思想・メディア
デザインに多大な衝撃を
与えたものだ。

そして松岡正剛とは
どんな人かというと
1944年生まれの
編集者・著述家・
日本文学研究者であり、
東大客員教授、帝塚山学院
大学教授を歴任し
現在 (株)松岡正剛事務所
代表取締役、編集工学研究所所長
ISIS編集学校校長、連志連會理事。

詳しく知りたい方はWIKIを
参照にして下さい。


で、私は この松岡正剛の本に
書かれていることに フムフムと
思いながら読んでいった時期がある。


そこで リンクしていくのが
何と そこに出てきて
取り上げられていた作家だった
のだった。

なんとなく煮え切らない気分でいた
私は ずっとずっと
一つの作品を書くのに
何年も煮詰まっていた。

他のは自分的にはOKなのに
どうしても やってみたいことが
あった。

それも自力でやってみたかった。
全文で挙げた作家達、
つまりビジュアル化できない
作家達に関してのおもいが
口では説明できない塊になって
ずっとあった。

世の中的にはアルバムを出して
いなかったので
引退したとか休止とか
思われていたのかもしれないけれど
よく作品は作っていた。


ある日 ひょんな事から気づいた
ことがあった。


彼らの共通点!


彼らは お茶の水にある
アテネ・フランセに通って
いたのだ!


私が煮詰まっていたのも
その1曲をフランス語に
歌詞をしたかったという理由。

今考えるとアホみたいなのだが、
そこから私のアテネ・フランセ
通いが始まった。

古い校舎で先生は日本語を
一切話さなかった。

いきなり授業は最初から
訳もわからなくフランス語。
頭は「?」ばかり。

先生の動作から察するしか
なかった。
順番が回ってきて発音を
させられる。

詰め込み式に3時間とか
一気に授業があって
かなり厳しいものだった。

来ている人も フランスに
行かなければならないとか
いう人ばかりで、
半年くらいするとフランスに
発って行く。

取り残されていく私。

モーレツなスピードで
授業は進む。

そこでも私の方向音痴は
健在だった。

わずかな休憩時間
(トイレに行くと終わる)
席を立って、教室に戻ろうと
したら自分の教室を
間違えたのも緊張していて
わからなかった。

アレ?

先生が違う…
自分の席がない…
友達もいない…

と気づいた時は遅かった。

その時 先生に当てられ
黒板に解答を書かされた。

やけに難しくて 習ったっけ?

とか思いながら勘で書いたら
どーやら合っていたらしかった。

そのまま その教室で最後まで
過ごす羽目になった。

終わってクラスのナンバーを
見たら自分のクラスより
上級のクラスだった。
わからなくて当然。

私はrとhの発音が下手。
何年通ったかな。

クラスの人が ほとんど
フランスに行ってしまった。

それと並行して、
松岡正剛に触れていた私は


「ぼくの青春時代の終わりに
最大の影響を与えたのは
稲垣足穂」というのを知ること
になる。

そこまで言われる稲垣足穂って
どこまで深いのだろうって
考えてみた。

今でこそ腐女子とか普通に
扱われる少年愛とか、
シュールな描写を書く作家という
イメージだった。

中にフランス語が出てくるのは
やはり気にはなっていたけど。
改めて松岡正剛の
『一千一秒物語』を読むと


「最近は足穂を読まない世代というか
稲垣足穂の名前すら知らない連中
ばかりがまわりに多くて、
いちいち説明するのが面倒に
なってきた。

ふん、もう教えてやらないぞ。
自分で たどれ!

けれども先だって鎌田東二君が
主催している東京自由大学という、
名前は凄いが教室は神田のビルの
小さな一室というところで、
足穂について話してくれというので、
久々に気分に任せて足穂語りを
してみた。

“薄板界”に‘AO円筒’という
イメージを被せて最初に
話してみたら、何人かの
足穂好きを除いて目を
まるくしていた。

そうなのだ、足穂に目を
丸くするすること、
それこそぼくが足穂を
伝えて皆に そうなって
欲しかったことだ。
だから この時の語りは、
幾分気持ちが良かった。

良かったのだが、
やはり足穂の文章を諸君が
読んでいるかいないかと
いうことは、ちょっと
決定的なのだ。

それは本当に會で在ったことでは
ないはずなのに、
なんだかまるで記憶が知覚に
追いつくというように、
そのことをとっくに
知っていたと思えるような
ことがある。

知っての通り、ぼくはこれを
しばしば“未知の記憶”と
呼んできた。

この感覚を最初に論じたのは
ベルグソンであるけれど、
そのベルグソンの持続と
エスキースを語った直後、
足穂は
こんな説明だけでは
まだ何も説明したことにならない
と言って、堤中納言の
“みかの原わきて流るるいづみ川
いつみきとてか恋しかるらむ”
をあげ、さらに六月の都会の
夕暮れの光景とテニソンの詩を
引き合いに出して、そこに
自動車のエグゾーストの
芳香に青き音楽が交じり、
ムーヴィーフィルムの切れっ端が
ひょいひょい踊るのは
なぜかと問うて、
こういう感覚は むしろ
“宇宙的郷愁”とでも
言わなければ気がすまない
ことなのではないかと書く。

これは“美のはかなさ”の
冒頭に書いてあることで、
エッセイを五分の一ほど
読むだけでも、諸君の
人生は みごとに一変するはず
なのである。
(『美のはかなさ』は本書に収録
されている)

しかしもうちょっと読みすすむと、
その“未知の記憶”あるいは
“宇宙的郷愁”ともいうべき
ものが、そもそも1900年ちょうど
のクリスマスが近い12月に
マックス・プランクが
量子定数“h”を発表した時から
突如として六月の都会の夜に
広まったもので、それは
“世界線の不連続性”に
かかわる秘密とともに都会の
隅々に“薄板界”として
洩れ出していたことが見えてくる。

さらにすすむと、
このクリスマス近くの1900年12月
某日というのは、実は稲垣足穂が
大坂船場に生まれた刻限近くの
ことであって、この世界不連続性
にまつわる消息とは、
ここで生まれた足穂少年がその後に
神戸六甲は摩耶山近くの小学校で
飛行機に憧れて、麦藁帽子の
リボンの結び目に竹のプロペラを
つけて疾走しはじめた夢見心地と
浅からぬ因縁をもっていたことに、
しだいに気がついていく。

やがて足穂少年はこの消息を
求めてRちゃんやSちゃんと
お尻遊びをしつつ、
本当の宇宙より“黒板に描かれた
白墨宇宙”のほうを、実在の
芸術よりも それがもたらす
“髭のついた印象”の方を、
本物の青いお尻よりも
“A感覚の幾何学”のほうを、
まるで天体模型のように
大切にするのであるが、
なぜそのようにするべきなのかと
いうことが、その後の足穂の
すべての文章の
存在学にになったのである。

こうして1923年のマニフェスト
として『一千一秒物語』が
残されることになる。

それは銀紙とボール紙で
作られた“世界線の不連続性”
のための模型細工なのである。
ついでに言っておくけれど、
この『美のはかなさ』こそ
ぼくが最初にオスカー・ベッカー
と出会った記念すべき紙碑であり、
ぼくが最初にフラジリティの存在学
に向かう勇気を与えた香ばしい
手榴弾だった。

本書新潮文庫版でいうなら、
288ページから
“第二部・芸術家の冒険性”が
始まるのだが、
その冒頭に
“fragility”かバヴァリア製の
脆うい色鉛筆の赤い芯の
“こぼれ”と
ともに顔を出す。

ここは見逃してはいけない。

とくに足穂がカントの
“無関心の快楽”を俎上に
しながら、シェリングや
ゾルゲルの“壊れやすさ”を
へて、フロイト、ハイデガー
の酷使しての
“無意識の無限性”をフラジリティ
に託すあたり、この
“よるべきなきもの”の“よるべ”を
求める足穂の思索の独壇場を
味わうべきである。


さて、『一千一秒物語』である。

これは足穂が17歳くらいから
ちょこちょこ綴っていた
“夜景画の黄色い窓から
もれるギターを聞いていると、
時計のネジがとける音がして
向こうからキネオラマの
大きな月が昇り出した”
に始まるハイパーコントと
いうものでもいうもので、
さっきも書いたように
1923年に未来派の玉手箱の
ように上梓された。

これを最初に読んだときは、たまげた。
こんなシャレたものが世の中に
あること自体が奇跡のように
思われた。

まずは次のハイパーコントの
3つ、4つを読まれたい。」


と松岡正剛は足穂の作品を
挙げながら解説を加えていく。

私にとって松岡正剛は
大きな存在で理系人間だった
のに、頭が柔らかくされた
感覚になった。

稲垣足穂は ごくごく自然に
私に入ってきた文章だった。

私は もっと簡単な用語で、
自分なりに足穂の素晴らしさを
今こそ伝えたいと思った。

たとえば、松岡正剛が
『一千一秒物語』の冒頭の
物語として載せている
作品に出てくる
「夜景画」という言葉がある。

これって普段 使うだろうか?
「夜景を描いた絵」とか
言わないだろうか?

足穂の書いている「夜景画」
とは実は英語にすると
「ノクターン」の意味なのだ。

ノクターンは色々な作曲家が
書いているが、夜の事では
ない。

ノクターンの時間帯は
「明け方」なのだ。

つまり、社交界のパーティー
などで夜通し飲んで騒いで
お開きにして、開場を出て
空が白々と明けかかっている。

「ああ、今日の夜も楽しかった。
でも夜が明けると
空しいものだ」なんて気持ちを
表現したのがノクターン。

つまり「夜を想う曲」
=夜想曲なのだ。

ショパン弾きだった私には
ショパンのノクターンを
よく弾いていたので
とても感慨深い。

そんな微妙で繊細な心を、
いとも簡単に足穂は
「夜景画」と冒頭から
使って超短篇を連発していく
のだ。

文学なのに そこに音楽が
隠されている。

足穂を哲学的・物理学的な
視点から語るのでなく
私は その文字から音を
感じるのだ。

行間に音符を感じる。

そして深い哲学も感じる。

失われがちな人の感性を
取り戻すのに足穂は
とても素晴らしいと思う。

わざわざ 松岡正剛の文章を
引用したのは とても丁寧に
足穂を語っているからだ。

私は語り繋げていかなければ
ならない作品とか作家は
どんどん語られるべきだと
思っている。

その一文字一文字に至るまで
キラキラする足穂の文章と
微妙な誰もが表現できない
ような感覚を文字に出来た
凄さを是非紹介したいと
思って朗読しようと
思った。

そこで、足穂の中に
チョコっと出てくるフランス語を
見て私は上達しなかったなぁ〜
と思い出していた。

数年前もアテネ・フランセに
行ったら すっかり授業内容が
変わっていて驚いた。

フランス人の先生が日本語を
話していた!

相変わらず私は語学が苦手
でrとhの発音で苦しむこと
変わりなしなのだった。

思えば稲垣足穂って
私にとって たくさんの
思い出を 含んだ作家でもある。

2014-03-06 21:37:42投稿者 : Nachiko
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    コメント一覧
    瑞恵さんへお大事になさって下さいませ。
    サイト管理者 Nachiko   2014-03-07 20:06:11
    guest
    腰痛のため、後で・・・!
    ごめんなさい!m(_ _)m
    投稿者 瑞恵   2014-03-07 08:20:38
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